昔、ジャイアント馬場とタッグを組んでいた吉村道明というレスラーがいました。
試合はいつも同じような展開です。
外国人レスラーがパンツの中に隠し持ったセン抜きによる反則攻撃で、流血。ボロボロ。フラフラ。
「もうダメだ…」
と思った次の瞬間、相手の一瞬のスキを突いて回転エビ固め。
そして大逆転勝利。
まるでドリー・ファンク・ジュニアの「スピニング・トーホールド」や、スタン・ハンセンの「ウエスタンラリアット」のような「必殺技」です。
サーフィンも実は同じです。
コンテストで強い選手は、みんな自分だけの“得意技”を持っています。
ただし、それは必ずしもエアリアルやチューブライドのような派手な技ではありません。
ボトムターン。
トップターン。
カットバック。
そんな基本的なマニューバーでも構いません。
むしろ、基本技だからこそライディング中に何度も使います。
その一つひとつの質が他の選手より少し高いだけで、最終的なスコアには大きな差が生まれます。
例えば、深く力強いカービングが武器の選手。
レールを使った美しいターンが武器の選手。
大きなラウンドハウスカットバックを軸に組み立てる選手。
トップサーファーたちは、自分の得意なマニューバーを中心にライディングを構成しています。
だからサーフィンに「型」が生まれ、その型が個性となり、スタイルとなるのです。
何でもできるサーファーを目指すのも良いですが、
まずは一つ、
「これだけは誰にも負けない」
というマニューバーを磨いてみてください。
それがあなたの「回転エビ固め」です。
そして、その技が決まり始めた時、
あなたのサーフィンは一気に自分らしさを持ち始めるはずです。

