コンセプトについて

サーフボードを作るとき、
「走るボードとは何か」
「なぜこの形だとスピードが出るのか」
「なぜこのアウトラインだと向きが変えやすいのか」

私は、そうした問いから必ず考え始めます。

ボードが走ること。
向きを変えること。
安定すること。
どれも偶然や感覚だけで生まれるものではありません。

ロッカー、レール、ボトム形状、ボリューム配分。
それぞれに理由があり、役割があります。
どの形が速く、どの形が軽くターンできるのか。
そのベースには、必ず「物理」があります。

私は、シェイパーはまず
「自分はなぜこの形にしているのか」
「何を狙って、このデザインを選んでいるのか」
その理屈や考えを、きちんと言葉にできるべきだと思っています。

それが正解か間違いかは、その次の話です。
大切なのは、考えずに削っていないこと。
自分なりの仮説と答えを持っていること。

「魂」や「職人技」という言葉で、
説明を曖昧にすることは簡単です。
ノコギリやカンナの使い方が上手いことも、もちろん大切です。
でも、それだけではボードは走らないし、ターンも軽くなりません。

波の上で起きていることは、すべて現象です。
水の流れ、抵抗、揚力、重心。
サーフボードは、感情ではなく、現実の波と水の中で機能します。

だから私は、
「なぜこのボードは楽なのか」
「なぜこのボードは上達につながるのか」
それを説明できる形で、一本一本を作りたいと思っています。

コンセプトとは、飾りの言葉ではなく、
削る前から、すでに始まっている設計思想そのものです。

私は、そういう考え方でサーフボードと向き合っています。

OGM Surfboards