昔、現在はレジェンドビッグウェイバーとして知られるTさんから、
「パイプ用のボードを作ってほしい」
というオーダーをいただいたことがありました。
ただ、その時の私は正直に言って――
パイプ用のボードなんて削ったことがない。
どうしたものか。
頭の中であれこれ考えます。
ロッカーは?
レールは?
アウトラインは?
考えれば考えるほど、
まったく答えが出ません。
そんなある夜のことです。
夢の中に、
あの トム・キャロル大先生 が現れました。
場所はどこかのシェイプルームのような場所。
キャロル先生は、私の前で手をこうやって――
山の形にして見せました。
そして一言。
「ヴィー!」
大事なことなので言っておきますが、
英語ネイティブですから
「ブイ」じゃなくて「ヴィー!」です。
しかも先生、
ちゃんと下唇を軽く噛んで発音していました。
さすがネイティブ、
夢の中でも発音がリアルです。
しかも、かなり自信満々の感じで。
私は夢の中で
「なるほど…ヴィーか…」
と妙に納得しています。
そして目が覚めて、
そのままシェイプルームに行きました。
…不思議なことに、
迷いが完全に消えていました。
そこから削ったボードは、
ちゃんとパイプ用のボードとして形になりました。
実はこういうこと、
私にはけっこうあります。
シェイプのデザインで悩んでいると、
夢の中で誰かがヒントをくれる。
それがサーファーだったり、
形だったり、
言葉だったり。
だから私は、
夢から教わったデザインは
神様からの贈り物だと思っています。
ちなみに今のところ、
夢のキャロル先生から
シェイプ代の請求は来ていません。
ちょっと助かっています。

