このボードは、ショートボードとミッドレングスの中間に位置するオールラウンドなボードです。
広いノーズとやや絞ったテールの組み合わせにより、テイクオフ性能とコントロール性に優れた特徴を持っています。
ボトムはシングルコンケーブからVをベースにしたダブルコンケーブに変化しています。
幅広いデザインなので、ボンザーコンケーブやスロットチャンネルとの組み合わせも可能です。
6’0″ (183cm) | 19 3/4″ (50.2cm)
20 1/4″ (51.5cm) |
2 7/16″ (6.19cm)
2 1/2″ (6.35cm) |
31.4L
33.1L |
6’2″ (188cm) | 20 1/4″ (51.5cm)
20 3/4″ (52.7cm) |
2 1/2″ (6.35cm)
2 9/16″ (6.51cm) |
34.0L
35.8L |
6’4″ (193cm) | 20 3/4″ (52.7cm)
21 1/4″ (54.0cm) |
2 9/16″ (6.51cm)
2 5/8″ (6.67cm) |
36.7L
38.8L |
乗りやすいEPSをもとめて(サーフボードの芯に乗る)
EPSは、軽量でありながら高い強度を持つ非常に優れた素材で、とても大きな可能性を持っています。
しかし、EPSボードに対するサーファーの評価はさまざまです。
熱烈なファンの中には、サーフボードはEPSでないとダメだと信じる人もいれば、EPSは苦手だという人も数多く存在します。
EPSの長所としては、軽量性、優れた加速性、軽快な動き、高い強度などがあげられます。
一方、短所としては、ボードが跳ねやすくなること、不安定感やフワフワ感があること、速度変化が敏感すぎて走波性に劣ること、大きな波に対してのドライブ性が弱いことなどが指摘されています。
ここで冷静に考えてみると、これらの短所のほとんどは、EPSの長所である軽量性に起因していることがわかります。
すなわち、短所を解消するためには、軽さという長所を犠牲にしなければならないという真逆のジレンマを抱えているということです。
OGMでは、重さの要素を「慣性」と「慣性モーメント」の2つに分けて分析することで、この問題を解決できるのではないかと考えました。
「慣性」と「慣性モーメント」
「慣性」と「慣性モーメント」は物体の運動に関連する物理的な性質であり、それぞれ異なる意味を持っています。
例えば、物体が静止している場合、「慣性」は物体がその状態を維持しようとする性質であり、物体の運動状態を変えることに抵抗します。
同様に、物体が運動している場合にも「慣性」はその運動を維持しようとします。
この「慣性」は物体の質量に比例します。
つまり、質量が大きいほど物体はより大きな「慣性」を持ちます。
一方、「慣性モーメント」は物体自体の回転運動や方向性に関連する性質です。
物体が回転している場合、「慣性モーメント」は回転運動に対する物体の抵抗を示します。
具体的には、物体の形状や質量の分布によって決まり、物体が回転軸まわりにどれだけ質量が集中しているかを表します。
回転軸から質量重心までの距離が大きいほど、「慣性モーメント」は大きくなります。
サーフボードの場合、「慣性」はボードの運動方向やドライブの安定性に関与しており、重量が重ければ良いというわけではありませんが、乗りやすさに関しては一定の関連性があると考えられます。
ボードが極端に軽くなると、「慣性」が小さくなり、その結果、跳ねやすくなったり、フワフワした感触が生じたり、波の起伏に対する速度変化の大きさや走波性の低下に影響を与える可能性があります。
これらの要素が一般のサーファーにとってEPSボードを難しく、乗りにくいと感じさせる要因となっていると思われます。
これに対し、「慣性モーメント」はサーフボードのコントロールにおいて重要な役割を果たします。
軽量なサーフボードは、下図のどの回転軸に対しても小さな「慣性モーメント」を持つため、敏捷性が高く軽快な動きが可能です。
Roll(ロール)方向の回転軸に対する「慣性モーメント」が小さければ、レールの切り返しなどのボードコントロールが軽くなり、素早く正確な動きが実現できるはずです。
Yaw(ヨー)方向の「慣性モーメント」は、波のトップでのボードの返しの軽さに大きく影響すると思われます。
また、Pitch(ピッチ)方向の「慣性モーメント」の軽さは、波の斜面にボードを素早く的確に合わせるためにはとても重要な要素です。
このように、これら3方向の「慣性モーメント」の大きさは、サーフボードの基本性能に大きく関与しています。
zero-G コンセプト(ボードの芯に重量を集める)
zero-Gでは、フォーム重量の20~30%(ショートボードで約200g程度)の金属製のバランスシャフトを追加することによって、「慣性」を増加させ、乗りやすさ、ドライブ性、走波性、安定性を確保します。
この追加された重量は両足の真下のストリンガー部に位置するため、ボードのRoll(ロール)方向の「慣性モーメント」はまったく増加していません。
その結果、コントロール性の軽さや機敏性は、最も軽量に作られたEPSボードと同等の性能を備えています。
zero-Gは、ボードの重心を巧みに制御することで、乗りやすさ、ドライブ性、安定感、機敏性、瞬発性、そして正確なコントロール性など、必要な優れた能力をほとんどすべて備えた、非常に取り扱いの容易なEPSサーフボードです。
zero-Gは、ボードの芯に乗る感触が味わえるサーフボードです。
このボードは、レトロフィッシュのような幅広のアウトラインを持ちながら、縦の動きにも対応できるデザインが取り入れられたオールラウンドなサーフボードです。
コントロール性
幅広ボードの弱点は、レールを切り返したときの重さです。
このSuper Catは、ボトム全体に弱めのV字形状を取り入れ、テールをやや絞ることでその問題に対応しています。
さらに、テール部にはVボトムと相性の良いチャンネルを追加することで、速度低下を解消しています。
5’8″ (173cm) | 20 1/2″ (52.1cm) 20 3/4″ (52.7cm) |
2 1/2″ (6.35cm) 2 9/16″ (6.51cm) |
30.9L 32.1L |
5’10” (178cm) | 20 3/4″ (52.7cm) 21″ (53.4cm) |
2 9/16″ (6.51cm) 2 5/8″ (6.67cm) |
33.1L 34.3L |
6’0″ (183cm) | 21″ (47.9cm) 21 1/4″ (54.0cm) |
2 5/8″ (6.67cm) 2 11/16″ (6.83cm) |
35.3L 36.6L |
このSuper Catは、フラットなマニューバーに縛られたくないサーファー向けのボードです。
ツインスタビやクアッドにも対応可能です。
サーフィンにおけるサーファーとボードシェイパーの関係は、カーレースにおけるドライバーとエンジニアのそれに近いといわれる。レースのごとく進化を続けてきたサーフィンの魅力に迫るべく、マクラーレンGT で2人のキーパーソンを訪ねた。https://firstdrive.jp/post-283
https://aowebmedia.net/surfing/interview/ogawamasao-intv-202008-03/
テイラーノックスとケリースレーター