HAND SHAPE

ハンドシェイプの魅力と本質

ハンドシェイプでは、シェイパーがあなたのサーフィンスタイルやレベルを理解し、要望に合わせて最適なサーフボードを形にします。
重要なのは、あなたに必要な性能やコンセプトがボードのフォルムにしっかりと反映されていることです。

ハンドシェイプの最大の利点は、シェイプされるボードが目の前にあること。
シェープルームでフォームにアウトラインを描き、実際に切り出すことで、サーフボードのサイズやイメージを実感できます。
目の前のボードから得られる情報の質と量は、マシンシェイプのモニター上のデータとは比べものになりません。

一般的に、ハンドシェイプの欠点は再現性がないことだと言われます。
同じボードを完全に再現することは難しいかもしれません。
しかし、シェイプは発見と驚きの連続であり、常に進化しています。
そのため、これまで過去に削ったボードと全く同じものを作る必要に迫られたことは一度もありません。
むしろ、新しいデザインやコンセプトは、ほとんどがシェイプルームの中で、シェイプ中にふとした瞬間に生まれています。
実際に手を動かし、フォームに触れることで初めて見えてくるものがあり、それが次のシェイプにつながっていくのです。

サーフボードは、さまざまな曲線の組み合わせによって生まれます。
曲線が面を作り、面が立体となることで、ボードは3次元の形状を持つようになります。
アウトラインが平面に描かれ、ロッカーが加わり、デッキのカーブやレールが形成されることで、サーフボードは完成へと向かいます。
ハンドシェイプでは、この過程の中で、2次元では捉えきれなかった3次元的なひずみを発見し、調整することが可能です。

マシンシェイプにも3Dシミュレーションソフトが組み込まれていますが、現時点ではその精度は十分ではありません。
解像度の高い大型スクリーンを用いたとしても、モニター上だけで優れたサーフボードを完成させるのは極めて困難な作業です。

サーフボードの性能は、アウトライン、ロッカー、ボリューム、レールフォイルなどの微妙なバランスによって決まります。
全体の調和やラインのつながりを意識しながら、アウトライン、ロッカー、ボリューム配分、コンケーブの位置や深さなど、必要とされる性能をシェイプに落とし込んでいきます。

ハンドシェイプは直感的であり、そのデザインの根拠はすべてあなたのサーフィンのイメージに基づいています。
しかし、それを「魂」や「ソウル」といった曖昧な言葉で説明するつもりはありません。
サーフボードが機能するのは、物理学によるもの。
そして、根幹となるのは「ソウル」ではなく「コンセプト」です。

ハンドシェイプは、一本一本の完成度を徹底的に追求するシェイプ手法。
こうして生まれたサーフボードは、おそらく二度と同じものを削り出すことはできません。
しかし、それこそが、世界に一本しかない、あなただけの特別で快適なサーフボードなのです。

 

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