なぜOGMは「全部入り」を選ばないのか
「全部入りのボードが欲しい」
オーダーの相談を受けていると、
そう言われることがあります。
小波でも走って、
サイズが上がっても怖くなくて、
テイクオフが早くて、
ターンもしやすい。
気持ちは、よく分かります。
誰だって失敗したくないし、
一本で何とかしたいと思う。
ただ、
シェイパーとして長く削ってきて
はっきり言えることがあります。
万能を目指した瞬間、
サーフボードの個性は死にます。
サーフボードは
「足りないところを補う道具」ではありません。
その人のサーフィンの
どこを一番大事にするかを
形にしたものです。
・テイクオフなのか
・スピードなのか
・安定感なのか
・ターンの感触なのか
全部を同じ強さで成立させようとすると、
結果的に
どこにも強くない形になります。
それは優しい形に見えて、
実はとても曖昧な形です。
私は、
合わない人がいることを前提に
ボードを作っています。
この形は、
こういう波で、
こういうサーフィンをしたい人には
はっきりと力を発揮する。
でも、
違うものを求めている人には
正直に言って、合わない。
それでいいと思っています。
合わない=失敗ではありません。
合わない=役割が違うだけです。
年齢や体力の変化で、
ボードに求めるものは変わります。
昔と同じ感覚で選ぶと、
無理をしてしまうこともある。
だからといって、
ただ楽な方向に振り切ればいい
という話でもありません。
大事なのは、
「今の自分は、何を一番大切にしたいのか」
そこをはっきりさせることです。
OGMのボードは、
誰にでも勧められるものではありません。
でも、
この形が最良だと
自分で言い切れないボードを
世に出すつもりもありません。
OGM Surfboards

