上達するサーフボード(初級者編)

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サーフィンを始めたばかりの初級者が早く上達するサーフボードとはどんなものなのでしょうか?
これには、「絶対にロングボード」だという人もいれば、「少し短めで十分な浮力を持ったボード」だという人もいます。
いろいろと意見が別れますが、波のコンディションや体重、年齢やサーフィンの頻度なども考えてボードを選ぶ必要があるのかも知れませんね。

そんな中で、茨城の大洗をベースにサーフスクールを運営しているウエッジ サーフショップの小野瀬さんの意見を伺いながら、初級者が早く上手くなるためにはどのようなボードで練習するのがベストなのかを考えてみました。
小野瀬さんはスクールに入った生徒が、自分の手をはなれ、ひとりで上達して行けるレベルにまでにすることがインストラクターの仕事だと言っています。
スクールは体験レッスンとは違うので、ボードを押してもらって、ただ波に乗れれば良いというのではありません。
自分の力で沖に出て、入って来る波を自分の目で判断し、ボードを岸に向けてパドルをスタートさせ、自分ひとりで波に乗れるようになることを目指しているそうです。
そして、最終的には右と左の基本的なターンをマスターするところまで教えています。

これらの一連の動作をすべて身に付けるためには適正なボードの存在がとても重要なのだと説明してくれました。
小野瀬さんは、長さと浮力が十分にありながらも取り回しが楽で、波に乗ってからコントロールし易いボードの必要性を説いています。

一般のサーフスクールでは、大きくて安定したスポンジ製のロングボードなどを使用していますが、ほとんどの初級者は、波を発見してから自分のところへ到達するまでの短い時間内に、その大きくて重いボードの向きを変えることができません。
そのため最初からノーズを岸に向け、沖に背中を向けて波を待ち、インストラクターの掛け声を合図にパドルをスタートします。
これだと自分で波を見ていないので、いつまでたっても波に乗るタイミングがつかめません。
また、大きすぎるボードでは十分なパドル力も身につきません。
サーフィンの上達のためには、スクールのわりと早い段階で自分のスキルアップにつながるボードを使って練習することが、特に重要だと言っています。
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魔法のボード
小野瀬さんのスクールで使っているサーフボードは7’6”クラスのミディアムサイズのもので「魔法のボード」と呼ばれています。
10年以上前、初級者のためのボードとしてオーストラリアで特別にデザインされたものだそうです。
幅はさほど広くなく、見た目はごく普通のボードにしか見えません。
ロッカーは弱めですが、ターン性能を考慮して全体的にナチュラルなカーブでしっかりとつながっています。
なぜ「魔法」なのかというと、このボードは乗るのが非常に簡単なので、生徒が勝手にうまくなってしまうのだそうです。(教えるのが上手いからだと言わないところが小野瀬さんらしいですが……)

小野瀬さんは、このボードさえあれば、あとは波に乗るタイミングを覚えることと、乗るために必要なパドル力を身に付けること、この2つだけだと言い切ります。
彼のスクールの大半はこのボードの扱い方だけを教えます。
生徒は自分で沖に出て、波を選び、自分の力でテイクオフします。

このボードはゆっくり傾ければ自然に曲がるようにできているので、波に乗るための練習をしているうちに楽しみながら勝手に十分なパドル力とターンに必要なバランスを身に付けてしまうそうです。

たったこれだけ?
と思うかも知れませんが、この一連の動作の中には初級者に必要なすべてのスキルが含まれているのだそうです。

このボードでサーフィンの基本をマスターすれば、自分でスピードを付けることのできないショートボーダーや、ターンのできないロングボーダーは居なくなるだろうと、小野瀬さんは言っています。

 

OGMエントリーボード
OGMでは小野瀬氏がレッスンで使用しているボードを参考に、初級者が自分の力でレベルアップしていけるためのベストな入門ボードを考えてみました。
このボードは最新のマシンシェイプで制作することにより大幅にコストを削減しています。
通常のハンドシェイプでこの大きさのボードを作ると価格が15万円を超えてしまいます。
まだ自分の乗り方の定まっていない初級者にハンドシェイプで行っている個別の調整は不要だと判断しました。
モデルごとの安定した性能を引き出しやすいマシンシェイプを活用し、長さ、幅、厚さなどのオーダーに対応しています。

OGM ENTRY の詳細はこちら
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