GMとGHDとの大きな違いはテール部分のアウトラインです。
図のように、GMはGHDよりもテールエンドの広いアウトラインを持っています。
GMはこの広くなったテール面積のおかげで波から受けるパワーが大きくなりわりと小さめの波でも加速性の高いボードに仕上がっています。
それではもっとテールを広くすればさらに加速の良いボードができるのでは?と考えたいのですがテールを広くすることでコントロール性が失われていきます。
実際にはサーフボードを傾けて(レールを使って)ターンするわけですが、ボトムターンからトップターンへの切り返しの時など、使われているレールが左右逆側へ移るタイミングで、テールの広いボードでは反応が重くなる傾向があり、これは波が大きくなってボードのスピードが上がってくるとさらに顕著になって現れてきます。
これに対してGHDはテールエンドが少し狭く作られています。
これは高速時(大きめの波の時)におけるボードのコントロール性を良くし、レールの切り返しを軽くするためのデザインです。
結果的にテール部のアウトラインカーブが強くなり、レールトゥレールにおけるカービング性能の向上につながりました。
小波の時は、GMと比べると加速性能がやや劣りますが、標準的な波以上の条件では非常にバランスが良く完成度の高いボードとなっています。
今回はGMとGHDの特徴的な性質を書いてみましたが、実際にシェイプされているボードは100% GMだったり100% GHDだったりすることはごくわずかです。
OGM surfboardsの95%はオーダーハンドシェイプです。
ほとんどのボードはライダーとシェイパーとの打合せの段階で調整が加えられ、この2モデルの中間的などこかに落ち着きシェイプされることが多いです。
サーフボードは見た目のちょっとした違いで乗り味が大きく変わります。
そして、ボードのタイプは無限に存在します。
あまりモデル名だけにとらわれるのではなく、自分の求めるサーフィンのスタイルにはどんなボードが適しているのか? どんな波に乗るのか? サイズは? 素材は? じっくり考えて調整を加えることが大事です。
ショップの店長さん、あるいはシェイパーと直接相談して、ぜひ自分に合ったボードを手に入れてください。
自分にぴったりのボードはサーフィンを楽しくします。